トピックス-茶業会議所広報
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第70号

平成18年4月28日発行

【平成17年度 事業報告】
 皆様の茶業振興費は次のとおり使われています。
  産地確立対策
  静岡茶ブランドの再構築
  手もみ製茶対策事業
  茶品種普及対策事業
  茶効能等推進事業

 【平成18年度予算・事業計画】
  平成18年度 予算のあらまし
  平成18年度 事業の内容



産地確立対策
 茶品種の普及推進のため、母樹園(富士市)管理指導や苗木供給体制の整備を図りました。また、茶品評会へ の出品対策指導(出品園の管理指導、出品茶の評価、内見会)を実施し、本県で開催の関東ブロック茶の共進会 において、荒茶・普通煎茶の部、荒茶・深むし煎茶の部、福岡県で開催された全国茶品評会において、深むし煎 茶の部でそれぞれ1点の農林水産大臣賞を受賞することが出来ました。
 各茶期に生産された荒茶を茶商に販売することで、茶商からの要望を聴取するとともに、流通動向を調査(価 格動向の把握)し、翌日の生産販売へ反映することが出来ました。また、㈱静岡茶市場品種茶コーナーにて品 種茶販売を実施し、品種茶のアピールと品種茶販売の実態を確認出来ました。
 このほか、協同製茶工場代表者研修会、茶業青年育成対策研修会等において、品種茶互評会を実施しました。  更に、10月には茶業関係者を集め17品種を集め、品種茶互評会を実施し、それぞれの品質を確認することで 生産技術の資料にすることが出来ました。
 茶業従事10年末満の後継者を対象とした研修会として、51名の受講者に対し実践に即した研修を実施しました。





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静岡茶ブランドの再構築
 本会及び各地区(3JA:大井川、ハイナン、遠州夢咲)に設置されたECセンサーからのデータを集積中。 今後の方向性(データの活用法等)について研究会を実施しました。
 衛生管理に関する指導及び研修会を重ね、食品工場としての意識定着を図りました。

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手もみ製茶対策事業

 製茶技術の原点である、手揉製茶法の修得錬磨を図るため手揉技術競技大会や後継者養成講習会などを行 いました。


また、県内外において開催される各種イベントにおいて手揉実演を行い上級茶のPRを行ないました。


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茶品種普及対策事業

 昨年に引き続き、東京都茶商組合主催・全茶連後 援による茶商を対象としたイベント「第26回茶業関 連商品および機器展示会」において、4品種(おくひ かり、おくみどり、さえみどり、めいりょく)とやぶ きたへめいりょくをブレンドしたものをあわせて試 飲会などを行ないました。
 ブレンドした茶に関心が集まるとともに、さえみどり、 おくみどりなどにも好意的な意見がよせられたほか、 初めて品種茶を試飲した方もいて認識を高めることが できました。


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茶効能等推進事業

 引続き茶学術研究会の支援を行いました。研究会 では、日本茶インストラクター協会と協賛し、「最近 の茶の効能・効果に関する研究情報」と題し、2月~ 3月にかけて、静岡・東京・大阪地区で延ベ5回の講 演会を行いました。
 3月におこなわれた定例の講演会には、多くの参 加を得ることができました。


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平成18年度予算のあらまし

平成18年3月20日(月)、茶業会館において通常総会が開催され、次のとおり承認されました。

予算総額 5億3,249万円

茶業振興費の納入方法
本年度の茶業振興費納入方法は以下の通りです。
1.茶業振興費は生産割と宣伝割の2種類です。
2.生産割は割当制です。生産者は所属の農協
  または、茶業団体へ納めます。
3.宣伝割は従価制です。荒茶取引の際、生産者
  (売り手)は粉引き後の荒茶取引額の0.18%
  を商工業者(買い手)に預けます。
  商工業者(買い手)は同額の0.18%を負担し、
  合計0.36%を所属の組合へ納めます。
 ※買い手が受託した茶業振興費は必ず「預かり金」
  として経理処理して下さい。
4.県外移入茶についても県内茶に準じた宣伝割
  の扱いとなります。

茶業振興費にかかわる消費税の取扱いについて
 茶業振興費は不課税扱いですから、消費税申出の際、
課税仕入れに算入しないでください。

※消費税の総額表示方式に伴う取扱について
  茶業振興費(宣伝割)の賦課基準については、粉引
 き後の荒茶取引額となっています。
  このため業者間取引である荒茶取引価格の消費税
 の取扱については、従来通り外税方式とします。

茶業振興費にかかわる消費税の取扱について
=静岡税務署より=
 消費税は事業者が事業として対価を得て行う資産の譲渡、資産の 貸付け及び役務の提供に対して課税となります。
 さて、同業者団体や組合等が、その構成員から受ける会費、組合費 等と同業者団体がその構成員に対して行う役務の提供との間に対価性 があるかどうかについては、個々の事例ごとに判定することになります。
 まず、同業者団体や組合等の通常の事業運営のために必要とする 費用を分担させる、いわゆる通常会費や一般会費については、同業者 団体や組合の存在そのものを図るためのものであり、対価性がない と認められます。
 ところで、「茶業振興費」については、前段で述べた通常会責や一股 会費とは、その性質が異なっている会費であります。
 しかし、会議所と組合員等との間に明白な対価関係があるとは認 められません。
 そこで、会議所においてその収受した「茶業振興費」につき対価性 のないもの(不課税)とするとともに、支払者側(茶生産者・商工業者) においても課税仕入れに該当しないこととなります。


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平成18年度 事業の内容

1.茶業振興総合対策事業
 ア.生産基盤強化対策
   作柄調査、生産モニター調査、生産統計調査、作況・市況流通情報、
  生産販売情報概況調査、県内外の生産・流通状況調査など、定期的に
  実施しタイムリーな情報の提供に努めるとともに、地域の特長を引き出し、
  流通につなげるための生産  技術のレベルアップ対策を准進します。
  また、中山間地域茶業プランとの連動を図るとともに、茶園の基盤整備
  事業の推進に当たり、機械化導入に伴う事故防止のための茶園づくり
  と安全繰業対策を中心に推進します。

 イ.人づくり対策
   茶業を牽引する次代を担う後継者やJA職員の育成対策として各種
  研修会を開催します。

 ウ.環境保全対策(環境保全型茶業の確立)(新規)
   新規事業として、平成22年度窒素成分目標40kgに向けての実証
  展示により、窒素動態把握及び水を有効に活用した施肥体系の確立を
  図ります。
   また、消費者の安全・安心へのニーズ対応のため、異物混入防止
  など茶工場の衡生管理指導を行います。

 エ.茶品種普及対策事業
   茶の消費拡大を図るため、やぶきた以外の優良品種を早期に普及・
  定着化させ流通体制の整備、品種茶のPR等を実施するとともに、
  品種茶の品質向上を図ります。

 オ.静岡茶安心・安全強化対策事業(衛生管理対策)
   消費者の食品に対する安全・安心の要求が高まっています。このよう
  な状況を踏まえ、信頼性の高い「静岡茶ブランド」確立のため、茶園での
  生産管理から消費者に届くまでの一貫した生産・品質衛生管理システムで
  ある「クリーンチェーン」の確立を図るとともに一層の啓発推進を図ります。


2.静岡茶統一宣伝事業
 ア.消費地におけるイベント等でのPR(新規)
   大消費地(首都圏)のデパートや集客施設などを利用したイベントに
  おいて、日本茶インストラクターを活用しながら新茶期、冷茶期、秋の
  需要期を通じ直接静岡茶のPRを実施します。また、イベント情報の告知
  報告等も含めて、産地であるとともに消費地である県内へも各種情報を
  メディア等を活用して、静岡茶ブランドの活性化戦略を展開します。

 イ.クリーンティーツーリズム
   消費地の方々に実際に静岡へ来て見て、体験してもらい、産地の良さ、
  静岡茶の魅力を深く理解してもらい緑茶ファンの拡大を図ります。また、
  朝日小学生新聞に採録し、同記事をポスター化し、全国の小学校1,500校へ
  配布、啓発を図ります。

 ウ.静岡茶処特集版情報誌の制作
   静岡茶の魅力を冊子として取りまとめ静岡茶を啓発します。また、歴史、
  生産、流通、お茶の入れ方や楽しみ方、効能などを紹介した茶業全般に
  わたる静岡茶を紹介するグラフ誌「お茶の静岡」を発行し、静岡茶ファン
  層の拡大を図ります。

 エ.緑茶教室の開催
   県内の小中学生から一般の主婦、OLまでを対象に、緑茶の基礎知識と
  お茶の美味しい入れ方を習得してもらい、お茶の啓発に務めます。

 オ.提案型体験緑茶講座の開催
   緑茶の固定的なイメージの一新と本格的な緑茶ファン層の開拓をし、
  そこからの波及効果を図るため実施します。

 カ.静岡茶販売促進支援事業(新規)
   消費地における茶専門店において静岡茶の販売促進を積極的に支援
  するため、静岡茶取扱店の販売担当者を対象に日本茶インストラクター・
  日本茶アドバイザーを派遣し静岡茶の販促支援をおこないます。
  また、県内で実施されるコンベンションなどへインストラクターを派遣し、
  おいしい静岡茶の入れ方などPRし、静岡第ファンの拡大をはかります。


3.安心安全強化・新需要創造事業
   リーフ需要の拡大を目ざして、茶器等周辺機器や飲用保進ツールの
  データをまとめ、販売店における販促資料として活用します。また、
  意識調査として、従来の学識経験者や専門業者の発想ではなく、若い
  年代(20歳前の女性10~15名)の女性を対象に好きなお茶、
  好きな茶器についてなど意見を聞き、販路拡大へ役立てます。

4.手もみ製茶対策事業
   製茶技術の原点である手もみ製茶法の修得練磨をはかるため、後継者
  養成講習会・研修会を開催して、技術の向上と県無形文化財としての
  手揉技術の保存伝承に努めます。

5.委員会等開催費
   本県茶業の発展を図るため業界の諸問題等を協議する各種委員会及び
  団体長会議・事務連絡会等を開催し、諸振興策を検討するとともに団体
  間の連絡調整を図ります。

6.広報・情報収集、発信事業
   茶業振興総合対策事業等の告知のため「広報」を発行するとともに、
  多様化の進む流通状況に関する情報収集及びインターネットを利用した
  情報発信、Eメールによるお茶に関する質疑応答等により幅広い静岡茶
  ファン層の拡大を図ります。

7.茶効能等推進事業
   茶の効能に関する研究の推進を図るため茶学術研究会の支援を行なう
  とともに各種情報の収集と情報発信を行います。

8.茶業振興対策事業
   各種茶業大会における品評会、共進会への副賞交付や献上茶謹製
  事業、日本茶インストラクター協会静岡県支部及び杉山彦三郎翁顕彰会
  への助成、茶業功績者表彰等を行い、茶業振興意欲の高揚と奨励に
  努めます。

9.静岡県茶業史第6編発刊事業
   茶業会議所創立50周年を迎えるに当たり、記念事業として「静岡
  県茶業史第6編」の編集を行います。

10.茶業会館の運営管理
   静岡県茶業会館の保全維持・管理ならびに円滑な運営をはかると
  ともに、業界の拠点として広く茶業者の利活用をはかります。

11.交付金
   会員である県経済連及び県茶商が実施する生産改善及び消費拡大の
  ための事業を行います。

12.茶文化普及啓発事業
   会員である県経済連及び県茶商が実施する茶文化普及に関する
  事業を行います。

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